ハートリズムさん


心臓がどのような仕組みで適切な収縮を繰り返すかを考えます。まず、脳からの信号がこの洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部位に到達します。ここは心臓のメトロノームです。要求された間隔(60回/分というように)で信号を発信します。

この信号は心房内の刺激伝導系という回路を通り、左右の心房筋の収縮をスタートさせます。

次に信号は房室結節(ぼうしつけっせつ)到達します。この時点ではまだ心房内の筋肉は収縮が始まったばかりです。収縮完了までの時間稼ぎをするのがこの場所の役割です。

心房と心室の間は、はむやみには信号が伝わらないようになっています。ただヒス束(ひすそく)という場所だけが、心室への伝達が可能な場所です。房室結節で時間稼ぎが終わった信号はこのヒス束を目指して進みます。

無事ヒス束房を通過した信号は、右脚(うきゃく)と左脚(さきゃく)に分かれ、右心室と左心室の筋肉を同時に収縮させます。この収縮で、右心室は肺動脈から肺へ、左心室は大動脈から全身へ、血液を送り出すわけです。これが1回の心拍(しんぱく)です。これを一日に10万回繰り返しているのですから驚きです。

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